Saturday 3 May 2014

『「考える力」の鍛え方』

上田 正仁 著
ブックマン社


  • マニュアル力の上に,考える力があり,その上に創造力がある.
  • マニュアル力は,受験や試験などで良い点数を取れるような,解き方を系統的に記憶していけるような能力.
  • 考える力は,答えがあるかどうか分からないような問題でも,何が分からないかを明確にして分からないところを解明していける力.
  • 創造力は,おそらく問題を見つける力.
  • マニュアル力(受験勉強)がいらないというわけではない!(それは基礎なので必要.それがないと,インサイドキックができないけど,変なテクニックにこだわってるようなサッカー選手と同じ!)
  • 勉強した際に,すでに分かった事に関する資料は捨ててしまえ.それらが目につくと集中力が削がれるため,効率が悪くなる.
  • 流行りのテーマを追うな.流行りのテーマは,他人が見つけた問題であり,既に多くの人がその問題およびその周辺の問題に取り組んでいる.それらの人に追い越して勝てる自信があるのなら別だが...
  • 取り組むべき課題は,周囲の流行とは関係なく,自分で見つけだした課題.自分で見つけた課題であれば,困難であっても諦めずに考え続けられる!
研究のテーマ選択には,curiosity-drivenとgoal-orientedがある.Goal-orientedはgoalに向かっているわけだから,ある程度結果が出ることが保証された研究であり,curiosity-drivenは道草をくっているようなものだから,結果が出るかどうかは保証されない.しかし,curiosity-drivenの場合は誰も他に考えもしなかったような新発見がありえる.これらのバランスが大事だと思う.Googleは「20%」をcuriosity-drivenに当てている.ということは大学では少なくとも20%以上はcuriosity-drivenでなければ存在価値がなかろう.