- 人は不協和が起こると,自己否定を行わなくて済むように,原因となった個別の認知内容を操作する.有り体に言えば,自分の考え方や,すでに下した判断が正しかったと思うために,詭弁を弄して,自分をごまかすのだ.
- どのようにすれば,情報の利用可能性を上手に使うことができるだろうか.特に,どのように過去の経験などを利用すれば,よりよい意思決定を導き出すことができるのだろうか.これを実現するためには,過去の経験を論理的に分析し,記録しておくことがカギとなる.特に,失敗時の経験をいかに蓄積できるかは重要だ.
- 自分の意思決定が見事に的中した場合,私たちは自分の能力を誇らしく思い,すべては自分のコントロールのもとに進んだと考えがちである.反対に意思決定の結果が思い通りにいかなかった場合,私たちは失敗の原因を他者,あるいは周辺の環境に見出そうとする.このために,失敗を糧として次のステップにつなげることが困難になってしまい,同じ誤ちを繰り返す可能性がある.